2012年艦艇一般公開 その2 2012年10月7日〜13日までの一週間は、観艦式の関連イベントとして横須賀・横浜・木更津の各基地にて艦艇一般公開が催されていました。 8日は観艦式第1回事前公開、9日は艦艇一般公開(護衛艦ゆうだち)に参加してきましたが、 今日13日もJR横須賀駅に隣接する横須賀総監部の吉倉桟橋にて護衛艦「いせ」を見に行ってきました。 桟橋で艦艇見学 見学できるのはDD-105「いなづま」とDDH-182「いせ」の2隻。いなづまは以前に見ていますので、今日はいせ中心の見学です。 8日同様、停泊中の他の艦艇も外から見ることが出来ます。 昨年3月の震災直後に就役した新鋭ヘリコプター搭載護衛艦DDH-182「いせ」。「ひゅうが」の同型艦ですが大きいですね。 ステルス性を鑑みた船体は、よく言えばスッキリ、悪く言うとのっぺらとペコペコしていますね。 昔の艦艇は装甲の厚さが肝でしたが、今の艦艇は1発着弾すると沈みそうな位の装甲しか持っていません。 戦後の戦術の変化が甚だしいという事なのだろうと思います。 DDH-182「いせ」艦内見学 DDH-182「いせ」は、基準排水量13950t、全長197m。2012年現在、海上自衛隊最大の艦艇。 大きな使命は対潜哨戒ヘリコプターを運用することで、甲板下は空洞でヘリを格納・整備出来るようになっています。 要目にはSH-60哨戒ヘリを3機搭載となっておりますが、実際には11機の搭載が可能とのこと。 格納庫で整備されたヘリコプターは前後に2基ある大きなエレベーターを利用して上甲板へと上げられます。 エレベーターが上にあるときはホールのようですが・・・ エレベーターが下りると、吹き抜けになり、眩しい光が差し込みます。 エレベーターから上を見上げると、艦橋構造物が見下ろしてきます。 ものの15秒ほどで上甲板に上がると一気に視界が開け、艦橋以外には何もない甲板が広がります。 上甲板から見下ろしたエレベーター開口部。でいだらぼっち用の落とし穴??? 天高く、旗揺れる秋。 隣の桟橋に憩う「いなづま」「ゆうだち」「あたご」の各艦を眺む。 さらに向こうは「あきづき」「くらま」「しらね」「せとぎり」。これだけの艦船が一堂に会するのは、観艦式直前ならではの風景ですね。 舳先から海面を眺めると、改めてこの艦の乾舷の高さを感じます。 舳先と艦尾には高性能20mm機関砲(CIWS)が装備されており近接防御に対応。 全長19.8m、全備重量10.65tのSH-60K。このヘリコプターとの二人三脚で、最高の対潜戦力となりえる「いせ」です。 ヘリ運用には不可欠のキャリーカー。 艦橋後部には写真の12.7mm機関銃や対潜兵器としては強力なVLS発射装置などが装備されています。 8日の観艦式第1回事前公開での「いせ」の勇姿です。 DDH-181「ひゅうが」同様、種別はヘリコプター搭載護衛艦(DDH)です。 しかし、この艦を説明する時”ヘリコプター空母”と言った方が万人にイメージし易いのだろうなぁと思います。 ”空母”と言う言葉に”敵地に進攻する”様な意味が含まれているためか、空母と言う表現を避けたのでしょう。 言葉の良し悪しはともかく、この艦艇が今後どのように運用されるかで真価が問われます。 東北大震災の時にも自衛隊が幅広く活躍しましたが、海上より迅速に災害現場へ急行し、 救命、救助、捜索、その後の物資の補給などに活躍してくれたら、本当に心強いなぁと思います。 武力や抑止力としての存在だけではなく、今後もあらゆる形で国民と共にあって欲しいと思いましたし、 海上自衛隊にはその期待に応えるだけの装備が保持されていることも感じました。 この一週間、観艦式がらみのイベントに多数参加しましたが、そんなことを考えさせられました。 Copyright(C) 2012-2024 のなか通信 All Rights Reserved
|