車両工作
EH500の補修&ディティールアップ
TOMIX EH500 2次形(2147)

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かつて新鶴見田端へ会いに行ったEH500形交直流電気機関車。2車体永久連結の大きな機関車です。(写真は3次形)


JR貨物が1997年より導入した新製機関車で、主に東北筋のED75重連運用解消を目的として製作されました。
愛称は「ECO-POWER 金太郎」。連結車体側面の金太郎のロゴがなんともプリティーな平成のマンモスです。
試作機(901号機)を経て、1次形(1・ 2) 、2次形(3〜9)、 3次形(10〜)と改良をされ現在に至りますが、
交流・直流かつ50/60Hzでの運用が可能なため、首都圏〜北海道、関門トンネルなど運用の場面を広げています。

2011年7月現在、70両前後がオンステージしている金太郎ですが、初期の10両を除くほとんどが写真のような3次形です。
試作機、1次形、2次形、3次形とどれも個性的ですが、「2次形はEF210似、3次形はEF510似かな?」と感じております。
横須賀に住んでいる身としては会う機会の少ない金太郎さんですが、赤くて2車体が連結されたボディーは魅力的で、
一番大好きな新製機関車と言っても過言ではありません。

今回やっと機会があり、TOMIXさんの2次形・GPS付(2147)を格安にて手に入れることができました。
何故格安かと言うと、屋上碍子とその周辺が瞬間接着剤(恐らくゼリー状)の垂れ流しで惨い事になっています。


しかし、それ以外については走行歴もほとんど感じず、大きな痛みも無く、走りも快調!
屋上の補修さえ出来れば、お気に入りの1両になってくれそうな予感がします。

補修をしながら、以前に手がけたEF210EH200EF200同様のディティールアップも施して、
我が家に堂々と入線して欲しいと思っております。




補修編

余計な傷をつけない為にも、扱い易いようにパーツごとに分けていきます。


ご覧の通りのひどい状態ですが、カッターの刃先を使ってちょっとずつ瞬着の硬化部分を削いでいきました。


碍子をはずしたら、平滑になるまで削り込みます。他のモールドに傷をつけないように慎重な作業です。


削った部分だけにサーフェーサーを吹き、傷が認められなくなった所でニュートラルグレーを全体に吹きました。


碍子を固定していた爪は元々折れてしまっていたので、碍子底面に真鍮線を通し、屋根板と固定できるようにしました。


どうでしょうか?補修の痕跡を感じさせなくなったのではないかと思っております。


碍子に色を差しましたが、グリスの緑色か素の白色かで悩みました。結局、シンプルな白にしました。
パンタグラフにも実車に倣って色差しを施しました。また、高圧線には銅色も差してみました。



LED交換編

製品にはオレンジ色のLEDが使用されており、個人的にはこの色味に違和感があります。
そこで、この既存のLEDを白色LEDへと交換します。

既存のLEDの足をニッパーで切断、除去します。
今回は取付スペースと手持ちの在庫の関係で、チップの白色LEDを使いました。

除去した部分に極性を確かめた上で半田付けするだけのお手軽な作業です。

仕上げにLED自体にオレンジ色のマジックで塗色して装着。
これだけで電球色っぽくなるからいつも驚きます。

私はこちらの色味の方が実車に近く好きなのです。



ディティールアップ編


まずは誘導員手摺の工作です。罫書針とマスキングテープを利用して穴を開ける場所を予めマークします。

あとは0.3mmのピンバイスで穴を開けていくだけの作業なのですが、計8箇所。何度やってもかなり緊張します。

やっとこを利用して0.3mmの真鍮線で予め形作った手摺を穴に差し込み、不要部分をカットして裏で固定します。
また、同じく0.3mmの真鍮線を利用して現物合わせで開放テコを作成します。
運転席には運転士さんを配置。
走らせている時はほとんど見えませんが、ふとした瞬間に運転士さんに気付くと、とっても良い感じです。

手摺や開放テコはメタルプライマーで下処理をした上で、グレーにて塗装しました。
我が家仕様の電気機関車改造である

・電球色っぽいLED化

・乗務員手摺

・開放テコ


を施され、いよいよ入線です。



完成編

ディティールアップ前の写真を撮り忘れましたのでここでは比較が出来ませんが、違和感無く補修とディティールアップが出来たのではないかと思っております。

その内、エアホース付けたり、ウェザリングを施したりするようになるかもしれませんが、現時点ではこの程度のディティールアップが私の技量とも整合してるような気がします。

なんだかんだと言ってはおりますが、お気に入りの一両になってくれそうです。
3年ほど前にNゲージに舞い戻って以来、蒸機以外で一番欲しかった車輌がEF65とこの金太郎さんでした。

最近は電車全盛のご時勢ですので、何故機関車と思われるかもしれません。EF65は、小学生の頃のブルートレインブームの名残だと思います。

金太郎さんのこの魅力は・・・。いったい何なのでしょうか?
自分でもよくわからないところです(笑)。




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