訪問先紹介

碓氷峠鉄道文化むら〜碓氷峠散策

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鉄道文化むら  横川駅  旧丸山変電所  めがね橋  碓氷峠



初夏の暑さの中、久しぶりの連休を利用して群馬県安中市にある碓氷峠鉄道文化むらへと行って来ました。


梅小路機関区が蒸気機関車の聖地であるならば、ここは電気機関車の聖地であります。
上信越道の松井田妙義ICを降りて、国道18号線を軽井沢方面へと進むと10分足らずで到着。ここはかの有名な横川駅です。

入園前ですが、早速緩急車のヨ8000形のヨ8841が無造作に置いてありました。朝5:00に横須賀を出てきた甲斐があります。


鉄道文化むらはこのようなゾーン構成になっています。


今回の目玉はいずれ劣らぬ懐かしい機関車たちです。下手な写真ですが、山程撮ってきましたのでちょっとお裾分け。



入場ゲート周辺

入園料は大人(中学生以上)500円。 9:00からの開園ですが、この日の一番乗りを果たしました。


園内に入るとすぐに新幹線用軌道確認車GA-100がお出迎えです。お初にお目にかかりました。


碓氷峠を越えていた189系特急「あさま」で゙お馴染みのクハ189-506です。ヘッドマークが懐かしい。


緩急車・ヨ3500形のヨ3961です。子供の頃には沢山見ていた気がしますが、今はまったく見ることができなくなりました。


まだまだ序盤ですが、年甲斐もなくワクワクくしてしまいました。鉄道展示館へと向かいます。



鉄道展示館

屋内に大切に保存されている電機機関車はEF63-10(一次形)。隣のEF63-18(茶・二次形)はシュミレーターとなっています。


奥には3軸台車のEF62-54が鎮座。EF62のラストナンバー(二次形)です。EF63と比して軽量ですが、碓氷峠の本務機です。


さらに一世代前のアプト式電気機関車のED42-1。通常の車輪に加えて、歯車をラックレールに立てて峠をよじ登る感じですね。

屋内保存機は本当に状態が良いですね。次は広々とした屋外展示スペースへと向かいます。



屋外展示スペース


貴重な機関車たちが轡を並べる屋外展示スペースです。

早速のお出迎えはDD51形ディーゼル機関車。貴重な1号機です。庇のない丸っこい屋根や丸目ライトで登場時塗色です。


隣はディーゼル機関車のDD53-1。走行装置は基本的にDD51と同じで、冬はラッセル車として、夏は列車牽引が可能に。


DD51-1の奥には、キニ58-1。キハ58系気動車で余剰となった優等車・キロ58を改造してできた荷物車です。

キニ58-1の奥はキハ35-901。通勤形気動車・キハ35形の中で国鉄初のステンレス製車両として10両が試作されました。


キハ35-901の隣はソ300。橋桁の架設工事に用いられる操重車で全長は27.5m、自重153.5t、16軸と国鉄最大の車両。


愛らしいフォルムのキハ20形ディーゼル気動車。全国各地で活躍したキハ20形の基本形式で暖地用・両運転台・1エンジン。


キハ20-467の隣はEF65-520。500番台は501・535号機と見てきましたが、F形のスカート周りと庇付を初めて見ました。



EF65-520の奥は特急色EF60-500番台のトップナンバーEF60-501。F軸新性能電機の魁です。


EF65-520の隣にはEF62-1。先行試作車で側面の明り取窓がなく、側面フィルターも量産機とは異なります。


さらにその隣には旧型貨物用電気機関車EF15-165。旅客用のEF58と共通設計の兄弟車。


EF60-501の奥には瀬野八の補機として有名なEF59-1。EF53-8を改造して本機が誕生しました。

EF59-1の奥には交流用電気機関車EF80-63(二次形)。

EF80形交直流電気機関車のラストナンバーで、常磐線方面で貨客牽引に活躍しました。

唯一の蒸気機関車はD51-96。半流形の「ナメクジ」ですね。近くで見るとナメクジの部分は思ったよりも滑らかではないのですね。


こちらはEF63-1茶釜です。先行試作車でツララ切がなかったり、ワイパーやスカートが量産機と違うようです。


EF63-1の隣は旅客用の旧型電気機関車として活躍したEF53-2。EF59-11に改造されましたが、外観はだけ復したそうです。


こちらは特急色のEF58-172です。鉄道博物館の茶釜も良いですが、”ゴハチ”といえばやはりこの塗色が相応しい気がします。


関門トンネルで活躍したEF30-20。塩害対策のステンレス製のボディーは未だ輝きを失ってはいません。


EF30-20の奥がEF70-1001。元はEF70-22(二次形)でしたが、1000番台改造後も日本海縦貫線で「日本海」などを牽引しました。


碓氷峠を越えた489系特急「あさま」のクハ489-5。奥に見切れているのはラストナンバーのEF63-25(三次形)。

さらにその隣にはEF63-12(一次形)。EF63-11・24・25とともに動態保存されていて、運転体験ができるそうです。


EF63独特の連結器とジャンパー栓です。EF63は本当に多く保存されています。この地ならではですね。


一部屋外保存機は外板の状態が気がかりなものの、天気にも恵まれ、とても気持ちの良い場所でした。



鉄道資料館&横川駅

エントランスゲートに近い鉄道資料館は元々は横川機関区の詰所建物だと思われます。
1階にはHOゲージによる碓氷峠ジオラマがあります。鉄道博物館に規模こそ負けますが、私はこちらの方が好きかも知れません。

2階には碓氷峠と鉄道の資料が沢山展示してあり、大変勉強になりました。

勉強したらお腹が減ったので、ちょっと腹ごしらえのために鉄道文化むらを出てお隣の横川駅へ。


入手したのは、かの有名な”峠の釜めし”900円也。味はもちろん美味しかったですよ。

余談ですが、この後長野方面へも足を延ばしましたが、販売元の「おぎのや」さんは上信地方で相当稼いでらっしゃるようです。



旧丸山変電所

腹ごしらえも済み、切り立った妙義山を眺めつつ、旧丸山変電所へと向かいます。
旧丸山変電所は一早く電化された横川〜軽井沢間の電気機関車のために明治44年に建造されました。


トロッコ列車が動いていれば目の前まで乗っていくことができますが、残念ながら故障で動いていませんでした。


片道1.6km、約30分の行程。ずっと緩い上り坂&真っ直ぐな道ですので、少し歩くのに飽きます。やっと着きました。


レンガ造りの2棟は機械室と蓄電池室となっていますが、有毒ガスの出る蓄電池室は屋根が換気できるようになっています。


機械室の建屋には回転式変流機と変圧器が並び、運行の無い時に蓄電池室に充電し、必要な電力を補っていました。


1994年に国の重要文化財に指定され、2002年には補修工事も終わり、現在は建設当時に近い姿になっております。


変電所ということで華美ではないのですが、レンガ造りの箇所箇所に東京駅のようなお洒落感があります。

戻り道は下り坂なので、行きほど苦ではありません。
道に埋まった線路や使われなくなった架線や信号機を見つつ、鉄道文化むらまで戻りました。



めがね橋(碓氷峠第三橋梁)

鉄道文化むらを出て、旧国道18号へ。峠道を車でしばらく登っていくとあの美しいレンガ橋が見えてきました。


碓氷峠第三橋梁、通称・めがね橋。明治25年末に竣工したレンガ造りの4連アーチ橋です。


上にも登ってみましたが・・・、結構高いです。


それもそのはず、長さ91.059m、高さは31.394m。1993年に国の重要文化財に指定されています。


橋の一端にあるこのトンネルを抜けていくと旧丸山変電所へと続くそうです。気圧差の為かトンネルから凄い風が吹いていました。


1997年の長野新幹線開通によって廃止となった新線の橋梁も眺めることができました。いずれ朽ちてしまうのかなぁ。。。


このめがね橋ではひとつ残念なことがありました。
レンガ橋脚の手が届く範囲にびっしりと落書きが彫られていました。
以前、法隆寺で落書きされたニュースがありましたが、
やっている人はそれが悪いことであるということすら認識していないことにこの問題の根の深さがあります。
是非とも違う方法で思い出を残すようにして欲しいと切に願います。



碓氷峠

ここまで来たら、東の難所・碓氷峠を見ずにはなりません。峠道に車を進めて辿り着いたのが、標高約960mの県境です。


西は長野県北佐久郡軽井沢町、東は群馬県安中市。黄色と黒のポールまでが群馬県なので、碑は群馬県側にあるようです。


長野県側に流れると信濃川水系となり日本海へ、群馬県側に流れると利根川水系となり太平洋へ流れる大きな分水嶺です。


碓氷峠からの眺望です。少々霞がかかっていましたが、写真以上に良い景色に見えた気がします。


明治初期までの旧中山道の碓氷峠はここよりさらに220mも高いところを通っていたそうで、もう十分山登りですね。
古来難所として名高い碓氷峠に立ち、しばしの間昔の人の苦労を偲びました。

この後、軽井沢から小諸に抜けて鉄道散策しました。
この道中の続きが気になる方は 軽井沢から小諸のC56 へどうぞ!



碓氷峠鉄道文化むら
http://www.usuitouge.com/bunkamura/

住所:群馬県安中市松井田町横川407-16
開園時間 :9:00〜17:00(11〜2月までは16:30閉園・入館は:30分前まで)
入園料:一般 500円、小学生 300円、幼児(未就学児) 無料
休館日:原則毎週火曜日(8月は除く)および年末年始
アクセス:JR信越本線横川駅隣接(横川駅=JR高崎駅より普通列車で約35分)
上信越自動車道 松井田妙義インターより国道18号経由 車で約10分
駐車場:碓氷峠鉄道文化むら入園者は駐車料金無料




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