車両工作
Bトレ・ロマンスカーのヘッドライト点灯
小田急電鉄 SE3000形電車

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私の小さな頃、といっても40年近く前の話です。
縁日の夜店で竹製の『へびのおもちゃ』を買ってもらったことがありました。
短い竹筒を連節した構造で、持ち方によってくねくね動く様が本当の蛇みたいでした。
幼い私は、父が操るそれをキャッキャ言いながら楽しんでおりました。

それから30有余年。
オークションで入手した商品のおまけだったのですが、それが今回の題材である
Bトレ・小田急3000形旧塗装。所謂、SE(Super Express)3000形ロマンスカーです。
手にした瞬間、私にとってはあの『へびのおもちゃ』が記憶に蘇えって来たのでした(笑)。

ロマンスカーというとNSE3100形が出てくる世代ですので、残念ながら実車を見たことがありませんが、
1957年に登場したSE3000形は、1958年度に鉄道友の会第1回ブルーリボン賞を受賞した名車で、
当時の狭軌鉄道における速度の世界記録(145km/h)も樹立したエポックメイキング的な車輌だそうです。
そんな名車に『へびのおもちゃ』とは失礼千万ですが、少なくともBトレはそんな感じです。

箱も説明書もシールもない組み立て済みのそんなSE3000形ロマンスカーでしたが、
今回はこの『へびのおもちゃ』をNゲージ化して、さらに電飾を施そうという試みです。



N動力化のために動力ユニットを先頭車両に組込み、各連接部分に台車を組み入れました。
使用したものは、Bトレイン用小形車両用動力ユニット(11-105)x1と台車(11-099)x2両分。
台車マウントのカプラーは各々外して、雰囲気作りのために台車枠や床下機器、連接部分の一部を自家製グレーで塗装しました。(↑)

パンタグラフはジャンクパーツ箱にあったGREENMAXさんのPS16パンタを一つ使用しました。(←)

パンタグラフの穴の位置は良いのですが、足の長さが足らない為、そのままだとしっかりと固定できません。

私は穴と碍子底にゴム系接着剤を塗り、屋根板と固定することとしました。



これだけでも走行する姿は十分愉快なのですが、このヘッドライトが光ったら良いなぁと思いました。
そこで動力ユニットの金属板から足を伸ばして、チップLEDを設置してみることにしました。
使用するのは当サイトでお馴染みのいつもの部品(↓)です。

白色チップLED(サイドビューLED)

幅2.8mmと米粒より小さな白色発光ダイオード。
奥行1.2mm、厚さも0.8mmとともに極小です。
3.6〜4.0V、30mA上限で機能するようです。


秋月電子通商さんにて、1個当たり10円で入手

カーボン抵抗(1/4W 560Ω)

Nゲージ電源電圧(12V〜15V程度)をLEDにとって最適な電圧に降下させるのが抵抗の目的です。

秋月電子通商さんにて、1個当たり1円で入手


小さなLEDですが、これを下の写真のように組み込みました。 恐らくこの作業がこの工作の正念場です。
細かい半田付けなのと、ボディとの差し障りに気を付けながらの作業となります。

モーターの接触にも心を配りながらの試行錯誤。光って走ってちょっと嬉しい瞬間です。
これにボディーを被せるとヘッドライトも光りますが、余計な光漏れが多々発生します。何もしていないので当然ですね。

これはよろしくないので、ヘッドパーツの裏側をつや消しブラックで塗装し、裏側を同様に黒く塗った0.2mmのプラ板で運転席部分に目隠しを作成、接着しました。
目隠し作成の方法は、適当な紙を押し当てて大まかな型を取り、その型紙にあわせてプラ板を切り、細部を調整しながら作成しました。

すると、結構良い感じにヘッドライトだけが光っている様になりました。

目隠しのプラ板はそのままだと白く目立ってしまうので、Mr.カラーのタン(44)を塗って室内っぽくしてみました。

連結させて5両編成の完成です。本来は8両編成なのでもう1セット買うべきですね。

M車に電飾を仕込むと集電が確実なので、チラチラせずに良い効果が得られるようです。

もう1セット購入した暁には、2M仕様にして両先頭車のヘッドライトを点灯させたいと思います。
この歳になっても『へびのおもちゃ』でいまだにキャッキャ言いながら楽しんでおります(笑)。



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