靖国神社のC56〜東京散歩
2011年1月20日、遅まきながら初詣を兼ねて東京散歩に出掛けてきました。 今回利用したのは京浜急行の「東京1DAYきっぷ」。 当地・横須賀からですと、1,670円で品川駅までの京急往復きっぷと都営地下鉄や都バスが乗り放題の1日乗車券。 都営新宿線の岩本町駅で下車し、秋葉原を眺めつつ最初の目的地・神田明神へ。 ここ数年お参りしている神田明神は、厄除けや商売繁盛の神様。かの将門様が主祭神の一人となっております。 神田明神でのお参りが済み、湯島聖堂へ。身近に受験生がいれば代わりにお参りしたのですが、今日はスルー。 御茶ノ水の聖橋の上で小休止。ここからの眺めは良いですね。東京は破壊と再生を繰り返す街と言った雰囲気を感じました。 先程の湯島聖堂とこちらのニコライ聖堂。趣は全く異なりますが、江戸を見渡せる大切な場所だったのでしょうね。 小川町駅から九段下駅までは二駅ですが都営新宿線で移動です。見えてきたのは本当に巨大な鳥居の靖国神社です。 靖国神社で私事を願うのは恐れ多いので、日本の礎になった御霊への感謝を祈念しました。そして敷地内の遊就館へ。 遊就館でお出迎えしてくれたのはC56 31。戦争中に徴用され、タイとビルマを結ぶ泰緬鉄道で活躍した小さな猛者です。 泰緬鉄道は、戦時中の1942年6月にタイのノンブラッドからビルマのダンビザヤ間415kmを結ぶ鉄道として建設開始されました。 建設工事には日本の部隊や連合軍捕虜、現地人など約17万人が従事。1943年10月に驚くべき速さで開通に漕ぎ着けました。 急ピッチで工事が完了した泰緬鉄道は路盤も弱かったため、軸重が軽く、長距離の運用が可能なC56が選ばれたそうです。 タイでの運用に当たって軌間1000mmへの狭軌改造や、石炭ではなく薪による運用を念頭に改造が施されました。 このアングルから見るとデフレクター(除煙板)がないので、C12に見えないこともありませんね。 さすがに戦後も長らく活躍していた機関車だけにロッド類にも動く気配を感じる機関車です。 戦後、タイ国有鉄道で継続使用されていましたが、有志の方の活動により1979年に日本に戻ってくることができました。 昔のHOゲージのような、見慣れぬT型の連結器もなんだか新鮮に見えてしまいます。 もし戦争が無かったら、能登半島の田園風景をバックにのどかに走っていたことでしょうに。 大井川鉄道の44号機やこの31号機は、再び日本の地を踏むことができた幸運の蒸気機関車である気がします。 この遊就館には、C56形蒸気機関車の他にも、96式15糎榴弾砲(左)や89式15糎加農砲などの兵器も展示されています。 海軍・零式艦上戦闘機、いわゆる”ゼロ”として連合軍に恐れられていた名機で戦争中盤以降に量産された五二型です。 小学生の頃、五二型のプラモをよく作りましたが、白部と赤部が別々だった日の丸のデカール貼りが難しかったんだよなぁ・・・。 このほかにも多くの戦争関連の展示が行われている遊就館。 今回は時間の余裕が無く詳しく見ることができなかったので、改めて訪れたいと思います。 何とはなしにしんみりした気持ちになりつつ、またも西落合・ホビーセンターカトーへ行ってきました。 東京散歩をすると、どうも散財して仕方がないですな・・・(笑)。 いつものようにとっても疲れましたが、今回も楽しい東京散歩でした。 靖国神社 遊就館 http://yasukuni.or.jp 住所:東京都千代田区九段北3-1-1 開館時間 :10月〜3月 9:00〜17:00(他の時期は17:30まで) 入館料:一般 800円、大学生 500円、中高生 300円、小学生 100円 休館日:6月末と12月末に臨時の休館日があるそうです Copyright(C) 1998-2024 のなか通信 All Rights Reserved |