車両工作
TOMYTEC 鉄道コレクション第9弾
クハ66 モハ62を改造
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TOMYTECから発売されている鉄道コレクションシリーズ。
年末に発売された第9弾には、旧国鉄・身延線で活躍した62系がありました。
旧式の下回りに113系(横須賀色)の車体をむりくり(?)乗っけちゃった様な62系。
一編成欲しいと思ったのですが、売っているのに気付いたのは年が明けてからのことでした。

630円/個にて販売されている鉄道コレクション第9弾ですが、
アソート10種類の内、どれが入っているかはわからないので、一編成(2種2台ずつ)を確実に獲得するには、
20個程度購入しなければ手に入らない計算(=12,600円)…。

結局、送料込で1個当たり900円強でオークションにて手に入れました。
※これが高いのか安いのかは、複雑ですね



手に入れて、余韻もなく、まずボディと車体を分解していきます。



今回、このアイテムを使って私のやりたいことは、

・室内灯の組込
・動力車の作成

・ヘッドライト・テールライトの組込
・ディティールアップ

簡単に言えば、電気が点いて動く列車が欲しいと言うこと(笑)。


電力獲得のために

電飾を施すには、レールより電力を得る構造に加工してあげねばなりません。

鉄道コレクション付属の車輪は、プラスティック製車輪です。

プラスティック車輪は電気を通さないので、金属車輪に交換しなければなりません。(3両 x 4)


集電台車の加工

次に私が取り組んだのが、↓のように車輪から集電する仕組みづくりでした。
1つの台車について4箇所の穴をピンバイスで開け、
銅線をねじりながら車輪に接触するように加工して集電台車↑を3組作りました。


同時に、車体内部へ電力を上げるために↓の様に台車周りを切り欠いていきます。
※先頭車両は、ヘッドライトの電源を取る為、両側を切り欠きます


切り欠いた穴の上に設置したL字の銅板(左)と先の集電台車の銅線との接触によって電源を取ります。
集電効率を上げるために、釣に使う板おもりをウェイト代わりに積んでいます(右側)。


ここまでが電源獲得のための工作となります。


室内灯の組込

今回利用したのは、手持ちのKATO 11-204 新室内灯セット


製品そのままの状態(↓上)では、屋根が低く、室内灯の組込ができませんので、
↓下の様に屋根周りを切り欠いていきました。


屋根裏に室内灯付属の反射用銀紙をに貼り付け、プリズムを固定しました。
一番右にある白い部品が灯火ユニット本体です。
灯火ユニットと先に電源として加工したL字金具との接触を確保できれば、ほぼ完成です。
※私は灯火ユニットを貫通路付近に瞬間接着剤にて固定しました。


試しに点灯してみましたがこんな感じ↓です。


室内灯を組込んだ3両を並べて写真を撮ってみました。




ちょっと嬉しい気がします。


動力車の作成

113系用のDT21台車を積んだGM製の旧い動力車を格安ジャンク品にて手に入れました。
本来ならば、薄型の動力を使って動力車にも室内灯を組込めるのですが、予算もありますので今回は我慢です。
多少窮屈な兼ね合いでしたが、窓パーツの余白を一部切り取り、車体や屋根近くをヤスリで削り、ぴったりと収まるようになりました。


後日談:その後、KATOの113系用の薄型動力車に換装して、室内灯も取付けました。
晴れて、4両すべてに灯が燈ったのでした(笑)。


ヘッドライト・テールライトの組込

↓GM製の4039 東急5050系東横線基本4輛編成セットの先頭車両用の基盤を手に入れました。
上がヘッドライト(黄)、下がテールライト(赤)LEDで、+−の極性により排他的に光る便利な基盤です。
やっていることは、スイッチングダイオードとCRDなのだから、自分でも作れるものですが、あれば便利な基盤です。


この基盤の幅がボディサイズにちょうど良いので、
この基盤の周りにプラ板にて囲いを設け、上下を同じくプラ板にて分割、光漏れを防ぐような箱を作りました。
※箱の外側は黒、箱の内側は、銀色で塗装しました

また、車両正面上の行先表示灯も切り欠いて、透明なプラ板を貼ってあります。
これは、室内灯の余光を借りて光るようにしてみました。

非点灯状態

ヘッドライト点灯

テールライト点灯


テールランプの導光材に良いものがなかったので、いまひとつ効果的ではないのが残念です。
まだ色々と課題はありますが、走りながら光る列車に、個人的にはかなり感激の瞬間でした。
模型作りの醍醐味を味わった気がします。


ディティールアップ

車両間の連結器は、アーノルドカプラーでしたが、
キハ20で使って味を占めた11-703 KATOカプラー密連形A(黒)を利用してみました。


普通ではすんなりとは付かないのですが、こちらのサイトを参考にさせていただきました。
車両間の隙間が狭まり、より実車的になりました。
今後、貫通幌を付けてあげたら良いかもなぁと思っています。


ちなみに車体内部を国鉄車両特有の薄灰緑で塗ったのですが、よく分かりませんね。

後日談1:カプラー交換で車両間の間が狭まったのは良かったのですが、カーブでの走行がきつくなりました。
C317のカーブでは問題ないのですが、C280以下のカーブだと脱線してしまいます。
現在、カプラーを調整するか、元に戻すか、若しくはC280以下のカーブを走らせないか(笑)を検討中です。

後日談2:↑結局、アーノルドカプラーに戻してみました。
結果、室内灯のちらつきなども改善しましたので、これで良しとします。


仕上げ

その後、すべての車両の屋根に思い込みで取付けた集中クーラーを外し、
接着跡のペーパーがけ&外していたベンチレーターを取付けなおしました。
※写真などの資料を見る限り、旧国鉄・身延線には集中クーラー付いてないんですね

↑のペーパーがけで色が落ちたせいもあるのですが、
屋根自体にはGMカラーのねずみ色1号をエアブラシで吹きました。
色の感じがやや軽い感じもしますが、まぁ「ねずみ色1号」が標準的な仕様と言うことで。
それと、トミックスの分売パーツ 0224 PS13形パンタグラフを取付けました。

ちょっと引いたアングルですが、こちらです。



走行中の写真です。


今回が色々な意味で初めての鉄道模型工作でしたが、
とりあえず自分で決めた「電気が点いて動く列車」という最低限の目的はクリアできました。

完成度が特段高い訳ではないのですが、自分で作った列車と言うことで格段の愛着が沸きます。

折を見て、さらにディティールアップしていきたいなぁと思っていますが、
今しばらくは、エンドレスを走らせてご満悦と言った感じです(笑)。


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