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南信州・機関車巡りの旅

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D5270 C56149 C5696 D51824 キハE200形(おまけ)
C12171 C1267 D51209 ED191 D5159




1日目


山北・鉄道公園のD5270

朝5時に家を出て国道134号線を西へ。西湘バイパスを国府津で降りると、県道72号線〜国道255〜246号線を経て一路山北へ。


JR山北駅は御殿場線の駅で、古くは機関区も置かれていた峠の駅です。木造駅舎然とした佇まいに好感が持てます。


この山北駅に隣接する形で鉄道公園が併設されています。本日最初の機関車はこの公園に保存されています。


朝日で信号機が影を落としてしまっておりますが、御殿場線で活躍した大型機関車D5270号機が保存されています。


D52を見るのは淵野辺・鹿沼公園以来ですが、こちらは屋根付で大事にされています。
本来貨物牽引用機関車のD52ですが、ここ御殿場線では客車牽引にも活躍したそうです。
そんな御殿場線のD52は主灯がシールドビームである印象が個人的にはありますが、現在の本機はシールドビームではないです。

昭和9年に丹那トンネルが開通するまでは東海道本線の駅として賑わった山北駅。現在は駅舎と共に静かな時を刻んでおります。
余談ですが、私の住んでいる横須賀線の線路(横須賀以遠)は御殿場線を単線化した際に頂いてきたそうです。



清里駅前のC56149


山北から御殿場を経由し、東富士五湖道路などを利用して甲斐の国へ向かいます。富士山の周りを迂回するようなルートです。


前回の旅で大変気に入った高原へとやってきました。標高1274mで野辺山駅に次いで標高の高い清里駅ですが、空が青いです。


清里駅前にはかつて小海線で活躍していた”高原のポニー”C56149号機が静態保存されています。


清里町営「たかね荘」前に保存されたものの、荒廃し、2年程前に修復されこの位置に移転となりました。
修復前は朽ちる一歩手前、いやほとんど朽ちていましたので、本当に良かったです。

清里というと、ペンションブームやごったがえす観光客を連想するのですが、往時の賑わいも今や昔の様です。
駅前にもテナント募集が多く、冬場は商売にならないことを考えると、さすがに厳しそうな様子です。
”夏稼いで冬篭る”といった生活が可能ならば、私は移住したいと思っているのですが・・・。



野辺山・銀河公園のC5696

一駅ですが、山梨県の清里から長野県の野辺山へやってきました。前回の旅でもお気に入りだった標高1345.67mの野辺山駅です。


こちらは銀河公園に静態保存されているC5696号機です。かつてはSLホテルとしても利用されていたそうです。


2008年度ローレル賞受賞、キハE200形ハイブリッド気動車。前回は会えなかったので今回はダイヤを調べて会ってきました。


こちらは国立天文台野辺山です。ミリ波観測用としては世界最大の45m電波望遠鏡も有し、世界トップクラスの観測能力です。


天文台はふらっと訪れても見学ができる親切な場所でした。本当に宇宙に近い野辺山です。
次回訪れることがあれば、新月の日の夜空を見てみたいという野望を抱いております。
本当に星が降ってくるのではないかしら(笑)。



上諏訪・湖畔公園のD51824


高原を下り、上諏訪駅へとやってきました。と言っても、この辺りでも標高は800m程。冬には湖面が凍ることもある諏訪地方です。


本日最後の機関車は、上諏訪駅から真っ直ぐ湖方面にある湖畔公園のD51824号機。長工デフが特徴の個性的な一両でした。



集煙装置が近くに外されて置かれていました。現役当時は結構なお洒落さんだったのでしょうね。
屋根付ですが、外観は少々お疲れのご様子。観光船のスワンと一緒に末永くご鎮座ください。

1日目はこんな感じで駆け足で終了です。宿で休んで2日目も朝早くから機関車を追いかけようと思います。



2日目

下諏訪・あすなろ公園のC12171

2日目のスタートは「諏訪の浮城」と呼ばれた高島城。昔は湖に突き出した城だったとのことですが、現在は湖畔も遠くなりました。



湖畔を下諏訪方面へ向い、下諏訪町役場に隣接するあすなろ公園を訪問。ここにはC12171号機が保存されています。



屋根付きでキャブの中も見学できる状態で、タンク形機関車の構造を知る上で大変参考になりました。
外観はややくたびれていますが、屋根付ですので塗装さえ怠らなければこれ以上荒廃は防げそうです。
長野県で終生活躍した機関車ですので、地域の皆さんに大事にしてもらえると良いですね。



茅野駅前のC1267


諏訪湖半を南下して茅野駅へとやってきました。東口駅前にはC1267号機が静態保存されているとのことです。


屋根付きで良好な保存状態です。何より艶の抑えられたボディーの色が渋くてグッドです。


一つ若番の66号機は真岡鉄道で活躍中ですが、現役時代の一時期には兄弟でこの地域の輸送に尽力したそうです。
これからも茅野市民の憩いの場としていつまでも健在でいて欲しいものです。



伊那公園のD51209

国道152号(杖突街道)で高遠へ。桜でつとに有名な高遠城ですが、青葉の季節も良いです。落城悲話が今も涙を誘います。


高遠城から国道361号(伊那街道)で伊那市の伊那公園へとやってきました。ここにはD51209号機が静態保存されています。


野球場のバックスクリーン裏の辺りにひっそりと保存されています。
周囲はやや草深く、多くの屋外保存蒸気機関車同様、決して良好とはいえない状態です。
ペンキはまだ効いていますが、早晩廃れそうな雰囲気があり、頑張って欲しいなぁと思いました。



箕輪町郷土博物館のED191

天竜川に沿う様な国道153号線(三州街道)で伊那松島にある箕輪町郷土博物館へとやってきました。


屋外に保存されているED191は、輸入機関車ED533から改造された電機機関車。屋外保存にもかかわらず、程度が非常に良いです。


小ぶりで可愛らしい機関車ですが、ED62が飯田線に入ってくる時期まで、この地域で活躍したそうです。
郷土博物館も入館料が100円でしたので気軽にお邪魔したのですが、図書室の地域に関わる様々な蔵書が良かったです。
伊那地域を訪れた方の知的好奇心に十分応えてくれる郷土博物館だと思います。おすすめの場所です。



荒神山公園のD5159

辰野町にある荒神山公園へとやってきました。かつては荒神山城だったそうです。古社もあり趣深い土地です。


荒神山の頂上に当たる場所には、D5159号機が静態保存されています、なめくじのD51は鉄道文化むらの96号機以来です。


屋外で保存されている割には頑張って保存されています。北海道形の切詰デフや手摺などが特徴的な機関車でした。
たつの池という大きなため池を囲むように立地する公園を一周するのはハイキングに好適です。



帰路へ

県道50号〜県道16号を経る形で再度諏訪湖畔へと戻ってまいりました。ちょうど伊那地方を一周して来たかのような順路です。


諏訪大社には上社本宮、前宮、下社春宮、秋宮の4社があり、今回はこの内の諏訪大社本宮と前宮を詣でました。
関係者の方にお聞きしたところ、上社が男神、下社が女神。
冬場凍結する湖面にできる『御神渡り』は、この男神が下社の女神のもとへと渡る恋の道であるとのことです。
なんだかロマンチックで愉快な逸話ですね。

西暦721年〜731年の10年間は信濃国とは別に南信地方には諏訪国も置かれていたそうです。
諏訪大社の元々の祭神は土着性が高い神々だそうですし、国内でも最も古い社の一つだと言うことですので、
なんとなく精神的に豊かで独特な文化がこの地で花開いていたのではないかと空想してしまいます。

鉄道も好きですが、こんな空想も私の旅の楽しみの一つであります。




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