車両工作
C11のプラモデル作成
アリイ社製 C11-171(すずらん号) 1/50スケール

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このところ立て続けに藤沢市のC11-245大井川鐵道でC11-227を見てきました。
できればこの感動が薄れない内に何か形に残したいと思っていましたところ、

アリイさんから発売されていた1/50ディスプレイモデルのC11・すずらん号のプラモデルを手に入れることができました。



実際のすずらん号はもう走っておりませんが、すずらん号はこれまで見てきたC11たちと同じ三次形です。
撮ってきた写真や記憶を辿りながら、私なりに気持ちをこめて作りたいと思います。

果たしてどんなC11-171が出来るでしょうか?

素人工作の記録として、はたまた同種キット作成の参考としてお読みいただければ幸いです。



足回りの工作

2日ほど費やしましたが、サクッと足回りを作ってみました。※全然サクッとじゃない(笑)


ロッドや車輪のスポークや側面などを紙やすりやデザインナイフなどで磨き、バリなどを落とすことに終始しました。


キットそのままのスポークだと平面的なので、角を落とすようにしてみましたが、ちょっとは効果は出ているでしょうか?



キャブ(運転室)の工作

左の写真がほぼ素組みのキャブ内です。

インテリアはほとんどなく、モールドも玩具っぽいです。
1/50という大きなスケールなのにもったいないですし、Nゲージと違ってキャブ内にモーターもないので(笑)、手をかけてあげようと思いました。


撮ってきた写真を参考にしながら、ジャンクパーツやプラ板やプラ棒、針金などを利用して、バルブやメーターなどそれっぽく作ってみました。


運転席側の窓は2枚が開いている状態で、入口扉が開いている状態。助手席側はの窓は1枚が開いている状態で、入口扉は閉まっている状態(デフォルト)としました。

また、衣笠商店街の”おもちゃの王様”の若旦那さんにもらった麦球を、罐の中に仕込んで視覚的な効果を狙ってみました。
椅子もプラ板などで作成↑
罐に火を入れたところ↑
窓ガラスの代わりに透明プラ板を貼って、前面窓は旋回窓を模して円形に欠き切ってみました。

壁面は薄緑色、屋根内側は白で塗装。床やボイラー周りは使い込まれた雰囲気を出したかったので、黒鉄色で軽くウェザリングを施しています。

また、ここには写っておりませんが、明かり取りの意味をこめて天窓も開口しています。

再現性はともかく、素の状態よりはそれっぽくなってきたと思います。

蒸気機関車のことは全然詳しくないのですが、これを作っているときだけはC11の運転士になった気分でした(笑)。



ボイラーの工作

早速ですが、砂撒き管のなどのモールドをカッターなどで削ぎ落としました。


と言うのも、このキットは同社のC10とランナーが共用なせいか、C11の一次形仕様になっているようです。
※三次形では蒸気ドームが後ろですが、キットでは蒸気ドームが前になっているのです。
ですので、蒸気ドームと砂箱の位置を反対に取り付けるなどの修正が必要になってきました。

削ぎ落としたモールドをヤスリで均し、砂撒き管やモールドにはない空気作用管などを新たに作っていきました。


ヘッドライトやテールライトも点灯させるべく配線を施しておきました。

使用するのはいつもの白色チップLEDです↑

省略されている部分もかなり多い様なので、写真などを参考に新たな部品を現物合わせで作っております。


汽笛もキットのものはショボかったので、部品の下半分とプラ棒から削りだしたものを合体させ、それっぽく作っていきました。


キットのデフレクター(除煙板)は点検口のないタイプでしたが、C11-171は点検口があるデフなようなので、ピンバイスを利用して点検口を開けました。

この他にも水タンクや炭庫が増量されていたり、前梁の手摺の形状が違っている様なので、順次三次形化改造をしています。

下回りを仮にあわせてみました。色が違うパーツのところが手を加えたところです。

大まかな形は出来てきました。



C11-171への工作

ここからはC11-171(すずらん号)へ似せるための工作を行いました。
まずは写真を参考にスノープロウ(雪除け)を厚紙で作ってみました。



北の大地で活躍するには、スノープロウは必需品です。特にバック運転の多いC11-171は後部にも装備しているのですね。
前部の複線用スノープロウ 後部の単線用スノープロウ

基本つや消し黒で塗装。下回り、特にロッドは黒鉄色を溶いたものをベースに塗装。ナンバーなども取り付けました。

すずらん号の写真を見ていると、キャブ下にこのような部品が取り付けられております。

爪楊枝とプラ板でこんな感じで作ってみました。→

キャブ下がスカスカした感じがしていたので、この部品はちょうど良かったのですが、果たして何のための部品なんだろうか・・・。

←砂箱後ろの手摺を作成しました。

針金同士を半田で接合した簡単な工作ですが、実際につけてみると、結構良い雰囲気を醸し出してくれます。
ディティールアップのために、付属のシールの他にもいくつかのステッカーを自作しました。

これは”架線注意”ですね。→


上の様な手摺やステッカーを取り付けるとボイラー上が賑やかになり、ちょっと雰囲気が良くなりますよね?



C11-171の完成

ヘッドマークも付けて、C11-171・すずらん号(1/50)の完成です。

キャブはフラッシュをたいて接写してみました。

粗は目立ちますが、まぁまぁな気がします。
1/50スケールの運転士さんが欲しくなりました(笑)。

1/50という大きいスケールですので、この作品の出来が特に良い訳ではありませんが、こだわった分だけ私にとっては格別です。
時間と想いをこめてゆっくりと作りましたが、今回の工作は本当に楽しいものでした。

最近の出来の良いキットよりも、ちょっと古くて不完全なキットの方が楽しいというのも変なものですが(笑)。



おまけ

おまけ。人はそれを蛇足と言うかもしれませんが、かまわずガンガン進みます(笑)。
↓なんだか分からないと思いますが、プラパイプとLEDで作ったスポットライトです。どう使うかと言うと・・・。



飾り台の手前両隅の電飾アイテムとして活躍してもらいます。


台座は100円ショップで売っているけど100円で買えないお馴染みのものを利用。線路はキット付属のものを切り詰めて使用。



Nゲージ用のパワーパックを利用した電飾です。前進操作時(↑↓)は、ヘッド&テール点灯。時折チラッと見える罐の火もたまらん。


後進操作時(↓)は、テールのヘッドライトが点灯します。どちらの操作時にもスポットライトは点灯するようにしてあります。


一応透明ケース付なので埃や汚れからモデルを守れます。


蛇足にならなくて良かった、良かった。



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