宇宙世紀0083年10月14日未明
前夜のトリントン基地の惨劇を後に、Gp01に搭乗したウラキ少尉は朝靄の大地を僚機と共に、逃走したGp02Aを追跡する。コムサイによる宇宙への脱出は阻止したものの、霧は深く、バニング小隊はまさに五里霧中であった。数度の戦闘で先任のアレン中尉を失い、士気も沈滞していた。今、彼らを突き動かしているのは、「Gp02Aを取り戻さねば」という想いひとつである。オーストラリアの夜が明けていく。