2000.07.28 No.1
巨人上原が人身事故
今日28日に後半戦に突入する首位巨人に衝撃が走った。左太もも裏の肉離れで2軍調整中の上原浩治投手(25)が27日午後6時ごろ、川崎市中原区の県道で、オートバイと接触事故を起こした。バイクを運転していた横浜市港北区の28歳の男性は、右手、右足の骨を折り、全治2カ月の重傷を負った。上原と同乗の知人女性にケガはなかった。痛めた左太もものリハビリは順調で、8月1日には負傷後初めてブルペンに入る予定だった。精神的なショックは大きく、今後の1軍復帰に影響が出る恐れもある。後半戦開幕を翌日に控えたこの日、衝撃的なアクシデントが発生した。上原が事故を起こしたのは27日午後6時ごろ、川崎市中原区木月1276番地、通称綱島街道(片側2車線)だった。この日は川崎市のジャイアンツ球場での練習を終え、愛車セルシオで合宿所から事故現場付近で女性と待ち合わせ、グループで食事するため東京・六本木に向かうところだったという。上原は道路の左側で女性を乗せた後、車を発進。左側の車線から反対車線にUターンしようとした。そこへ右側車線を走行していた男性の1200CCのバイクが突っ込み、上原の車の右側に激突、男性は転倒。川崎 市内の病院に運ばれた男性は、右手首と右太ももを骨折する全治2カ月の重傷を負った。所轄の中原警察署で事情聴取を受けた上原は、比較的冷静で淡々と話していたという。同署によれば上原は「バイクが走ってくるのは見えたが大丈夫だと思ってUターンした」と供述しているという。酒気などは帯びておらず、Uターン禁止区域でもないが、上原の後方不注意で事故が起きたとみており、業務上過失傷害容疑で書類送検する方針だ。上原は2日の広島戦(広島)で走塁中に左太もも裏の肉離れを起こし、全治4週間と診断されて、2軍で調整中だった。事故を起こしたこの日も、川崎市のジャイアンツ球場で練習を行っていた。負傷後、初めてスパイクを履いてキャッチボールを行い、来月1日にはブルペンでの投球練習再開を明言。8月10日すぎの1軍復帰に向けて、順調に回復していた矢先の出来事だった。球団広報を通じて上原は「事故を起こし、申し訳ありません。今はケガをされた方の1日も早い回復を祈るばかりです」と謝罪した。昨年のシーズン中に初めてマイカーを購入してからまだ1年あまり。関係者によると「車を運転するようになって初めての事故」で精神的なショックは想像でき る。今後の調整にも影響が出る恐れもあり、戦列復帰時期が予定より遅れる可能性も出てきた。今年6月には、村田真が事故を起こした。山室球団代表から選手、コーチに「車の運転には十分注意するように」と通達されたばかり。上原が事故の処理に追われている時、遠征先の名古屋市内の宿舎では、後半戦に向けた首脳陣、選手の決起集会が行われていた。長嶋監督には決起集会後に連絡が入った。予想もできないアクシデントが次々に発生し、独走優勝を狙う長嶋監督も頭が痛い。