安土城址(滋賀県)


概要 
天下布武の旗印の下、近隣の武将を切り従えていった織田信長。天正四年(1576)に丹羽長秀を普請奉行に立てて建築した城こそがこの安土城である。標高100mちょっとの安土山全体を城郭として整備したもので、典型的な平山城である。当時としては珍しい石垣作りの城で、大規模な天守閣も造営された。中世城郭から近世城郭への橋渡し的な城郭であり、後の城郭はおしなべてこの城の作りを踏襲している。「信長公記」によると、天主は五層六階地下一階であり、外観は白壁に朱漆・黒漆の柱、金銀の細工が施されていたようだ。本能寺の変のときに焼失し、その後は荒廃を極めた。昭和十五年〜十六年に発掘調査がおこなわれ、その後整備され、自由に見学できるようになっている。

私見 
城好きにはたまらない。近年、城跡の観光化、公園化、模擬天守の造営など、城郭を取り巻く環境は悪化する一方だが、ここはそのまま残っている。俗な言い方をするならば、信長の息吹を感じられそうなところである。是非、一度は訪れておきたい場所である。